このブログは、約25年前にアルマック(現:アルマクリエイションズ 神田昌典代表)がビジネス会員向けに発行されていました顧客獲得実践ニュースレターを振り返ってみて、当時を懐かしんだり、今も使えるヒントや発見がないかを見直してみようという趣旨のブログになります。
実践ニュースレターvol.14
1999年8月に発行された顧客獲得実践ニュースレターvol.14号です。
この号は、本文11ページと資料16ページの構成になっています。
その中から、いくつかのノウハウをピックアップして紹介しますね。
ぜひマーケティングの参考にしてください。
内容1:商品特性を理解して売れるようにする分析法
神田氏が行ったあるセミナーで、成功率100%のセミナー集客DMの方法をお伝えしました。
このセミナーの内容をまとめると以下のとおり。
セミナーに行かないと損してしまうと思わせる文章展開なので、文章量も多い。
セミナー集客用DMではあるが、同時に商品も売れる内容となっているので汎用性の高い内容となっている。
セミナーの集客だけではなく一緒に商品も売れるDMなのに、活用法を間違えると売れなくなるという事例がありました。
それはあるアイスクリームを売ろうとしているB社のことです。このB社は、セミナー集客のDMを応用して販売していました。
じつは、通常のリーフレットを入れるだけのDMよりは神田氏のセミナーDMを活用すれば反応が取れます。
しかし、DMは安心させるだけでなく感心させなければ売れないのです。
このB社の間違えは、大きく以下の2点です。
- 顧客が目の前にいると想像していない
- 必要性と欲求を理解できていない
それぞれ詳しく解説しますね。
①商品特性:顧客が目の目の前にいると想像していない
このB社の1つ目の間違えは商品特性について考えていないことです。
つまり、商品特性についてあまり考えずに神田氏のセミナーDMの穴埋めだけで終わらせてしまっていました。
大切なのは顧客が目の前にいるということを想像すること。
実際にあなたが以下の状況であると想像してみてください。顧客は通常の主婦だとしたら、どのように売りますか?
あなたがあるアイスクリーム屋の主人であると仮定します。
- 3箱で5,000円の商品(ハーゲンダッツよりも断然高い)
- 大豆で作られたアイス
- 食物繊維が豊富
比較的高いハーゲンダッツよりも10倍以上高い商品なので、「安い」という切り口では絶対売れませんよね。
ここで重要なのは、以下の図にある商品の価値と必要な情報量です。
この内容にあるように、本来DMのコピーは商品特性に応じて変えなくてはならないのです。
②商品特性:ニーズ(必要性)とウォンツ(欲求)を理解できていない
顧客に購入させるためには、ニーズ(必要性)とウォンツ(欲求)について理解することが大切です。
たとえば、生命保険を例にしてみます。
- ニーズ(必要性):生命保険に加入する必要がある
- ウォンツ(欲求):生命保険に加入したいかどうか
ニーズとウォンツとは、「目的と手段」と考えるとわかりやすいです。
生命保険の場合、加入する必要があるニーズ(必要性)ははっきりしていますが、多くの場合加入したいとウォンツ(欲求)しているわけでないですよね。
なので保険は加入しにくく、売りにくい。
しかし、ベンツ(車)を例にするとニーズとウォンツが変わります。
- ニーズ(必要性):ベンツが必要なわけではない
- ウォンツ(欲求):ベンツがほしい
今度はベンツが欲しいというウォンツ(欲求)はあっても、ニーズ(必要性)はないのです。
顧客の行動パターンで多いのは、「○○がほしい」というベンツの例が多いです。
今回のアイスクリームもこの例が当てはまります。
- ニーズ(必要性):アイスが必要なわけではない
- ウォンツ(欲求):アイスクリームが食べたい
アイスの場合は、買うか買わないかの判断に短時間で判断するので、必要な情報をまとめることが大切です。
車や住宅の話なら多くの情報を必要としているので、1時間くらいは話を聞いてくれる。
でもアイスはニーズ(必要性)を感じにくいので何をいうべきかを吟味することが必要です。
たとえば、今回の例でいうと「大豆アイスクリームは食物繊維が豊富なのでダイエット向き」と訴求はできますよね。
でも、一歩間違えると売れない商品になってしまう。
同じような危険性がある商品はビールやタバコです。
- カロリー少なめのビールやノンアルコールビール
- タールが入っていないタバコやタールが少ないタバコ
これらの商品に必要性を見出す人は少ないですよね。
なぜなら、ビールを飲む人はカロリーを気にしないしアルコールを求めている。タバコを吸う人は健康よりもタバコの味やにおいを気に入っている人が多い。
つまり、大豆アイスクリームを売るにはおいしいことが大前提なので「絶対的においしい」というウォンツ(欲求)をクリアすることが大切です。
その後に「大豆アイスクリームのヘルシー度」を説明することで、売れるDMに変わります。
このように、商品特性によって売れる方法が異なるのです。
まずはあなたの売りたい商品を理解して顧客心理を分析しましょう。
まとめ
今回は、商品特性を理解して売れるようにする分析方法をお伝えしました。
ある商品では売れる方法でも、商品によっては効果が出ないこともあるので自分の商品について理解して売れる方法を考えることが大切です。
売れていない商品があれば、一度商品特性や顧客心理に戻って考えてみてくださいね。
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