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このブログは、約25年前にアルマック(現:アルマクリエイションズ 神田昌典代表)がビジネス会員向けに発行されていました顧客獲得実践ニュースレターを振り返ってみて、当時を懐かしんだり、今も使えるヒントや発見がないかを見直してみようという趣旨のブログになります。

実践ニュースレターvol.15

1999年9月に発行された顧客獲得実践ニュースレターvol.15号です。

この号は、本文11ページと資料19ページの構成になっています。
その中から、いくつかのノウハウをピックアップして紹介しますね。

ぜひマーケティングの参考にしてください。

内容1:売れるDMに改善するには作用・反作用の関係が大切

今回は、vol.14で紹介した「商品特性を理解して売れるようにする分析法」の続きを解説していきます。

簡単に前回の内容をまとめると以下のとおり。

アイスクリームをDMで売る方法のポイント整理
  • 5,000円というアイスでは高価格の商品
  • 大豆でつくられた食物繊維が豊富な健康アイス
  • アイスは嗜好品なので美味しいことが大前提

このような商品特性や顧客心理を理解した上でどうマーケティングするかを考えていくのが今回の内容です。

マーケティングやセールスでも重要になるのが、作用と反作用。

簡単に説明すると、顧客にどのように思わせたいか(反作用)を始めに明確化することがポイントということです。

今回のDMの目的は、「アイスを購入させること」が目的ですよね。

それなら、「このアイスを買いたい、一度食べてみたい」と思わせることができれば成功ということ。

そのために必要なのがDMの内容(作用)、つまりどのようなメッセージなら食べたいと思わせられるかを考えます。

失敗しやすい例として、最終目的(反作用)を考えずに内容(作用)を考えてしまうということです。

もちろん、目的と内容が合っていなければ顧客の心に響かないので売れないことに繋がりますよね。

5,000円のアイスをDMで売る方法とは?

vol.14の内容を踏まえ、改善したDMとポイントは以下のとおり。

アイスのDM①

アイスのDM②

  • 健康を打ち出すだけではダメ
  • こだわって限定生産をしているところを目立たせる

良いDMになったのであれば、ABスプリットテストを行うとより効果的です。

ABスプリットテストとは、DMを半分ずつ別の内容で送ってどちらが売れるかテストする方法のこと。

このとき、DMの要素の1部分だけ変えることで反応を見てみましょう。

まずは、見出しだけを変えてテストします。

  1. 便秘・ダイエットが気になるあなた!あなたにぴったりのアイスクリームができちゃいました!その正体、食物繊維・レシチン・サポニンが入ったアイスクリームとは?
  2. 世界中で、一番おいしいアイスクリームができました。口に入れると、ふわ~っと、それからジュワ~っと。しかも食べると、きれいに痩せるなんて!その正体は?

この見出しでテストしたいのは、1.健康志向がいいのか、2.美味しいで売るべきかということです。

この反応次第では、美味しいなら商品名「せんいがいっぱーい」は顧客心理とズレているので問題があることがわかりますね。

テストをする時の注意点は、一度に変えると何が原因で反応が変わるかわからなくなるので少しずつ変えてテストすることです。

DMの改善点

最後に、DMの改善点をいくつか解説していきます。

一度修正したことで売れるDMに変わったものの、よりよくしていくのがマーケティングなので、改善点も紹介しますね。

  • 見出し下の写真を入れる
  • ポイントで手書きにすると反応率が上がる
  • 顧客の不安を事前に解消できていない
見出し下に写真を入れる

1ページ目の見出し下に写真を入れると効果的です。

具体案としては、手作りを強調するなら「できたてをカップに詰め、にこやかな生産者の写真」と「できたての新鮮アイスクリームを、そのままあなたへという文言」を入れてみましょう。

見出し下は目立つ部分なので、アピールしたいポイントを持ってくると反応率を上げられます。

ポイントで手書きにすると反応率が上がる

絶対ではないですが、ポイントで手書きにすると反応率が上がります。

たとえば、以下の場所を手書きにしてみてはいかがでしょうか。

  • 見出し
  • コンバージョンしたい箇所
  • 署名

コンバージョンしたい箇所は、「今すぐお電話を!」の横に「500個限定です、お早めに」などのダメ押しするのに有効な方法です。

署名の部分も、「毎日これを食べないと禁断症状が出る、○○(名前)」のように書いてみましょう。

手書きはインパクトと人のぬくもりを与えるので、反応率向上に効果がありますよ。

顧客の不安を事前に解消できていない

このDMでもっとも欠点なのが、顧客の不安を事前に解消(オブジェクション・ハンドリング)できていないことです。

アイスを食べたいと思った顧客が、注文前に不安に思うことを想像してみましょう。

アイスは溶けやすい、溶けてしまったら美味しくないということです。

DMの改善方法としては、申込書に「冷凍庫から直接、クール宅急便でマイナス18℃に保ちながら運びますので、届いた時にはすぐに美味しい状態で食べられます」と書いておくと良いですね。

これなら、申込前に悩むことを防げますよ。

まとめ

今回は、前回のvol.14の記事の続きでDMの改善ポイントについて解説しました。

作用・反作用の関係はマーケティング以外のセールスにも応用できるので、ぜひ参考にしてくださいね。

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