このブログは、約25年前にアルマック(現:アルマクリエイションズ 神田昌典代表)がビジネス会員向けに発行されていました顧客獲得実践ニュースレターを振り返ってみて、当時を懐かしんだり、今も使えるヒントや発見がないかを見直してみようという趣旨のブログになります。
実践ニュースレターvol.20
2000年2月に発行された顧客獲得実践ニュースレターvol.20号です。
この号は、本文12ページと資料13ページの構成になっています。
その中から、いくつかのノウハウをピックアップして紹介しますね。
ぜひマーケティングの参考にしてください。
内容1:新規顧客を獲得するときの間違い5選
今回は、新規顧客獲得するときのリストの集め方について紹介します。
あなたがマーケティング担当で今リストがない状態だったら、どうやってリストを集めますか?
もっともイメージしやすい、リスト会社からリスト購入するのは以下のような場合のみ有効です。
- 赤字覚悟で顧客数を短期間で増やしたい
- 軌道にのっている会社(消費者向け営業)
- 法人向け営業
ただリスト会社に手を出しても赤字になってしまうので、注意しましょう。
では、具体的にどうやって自社リストを作るかというと、広告宣伝をするということになります。
しかし広告宣伝は間違えが起こりやすいので、具体例を5つ解説していきます。
①集客範囲を考えず広告を出す
広告を打つときは、対応できる範囲で集客をすることが重要です。
広告媒体とは、商圏が広い順にまとめてみました。
- 雑誌
- テレビ・ラジオ
- 新聞
- 地元のミニコミ誌(サンケイリビング)
- 新聞折込チラシ
- ポスティング
- 電信柱への貼り付けチラシ
- 街頭手渡しティッシュ
ポイントは媒体ごとにカバーできる顧客は異なるので、商品に応じて打つべき広告は違うこと。
たとえば法人営業が選択する広告媒体は、ファックスDMが有効です。
もし30名以上の会社なら決裁権を持つ人にファックスが届かないため、事前に電話でアポを取ることが大切。
ちなみにファックスがないなら、封筒DMが反応が安定するのでおすすです。
つぎに消費者向け営業なら、ミニコミ誌(小冊子)が有効です。
全国を対象とする売り方(通信販売)でなければ、新聞は向きません。
消費者向け営業は、基本的に2ステップマーケティングがおすすめ。
新規顧客に対し、①商品のサンプルや試供品を試してもらってから、②購入に繋げるマーケティング手法のこと。
売上と同時に見込み顧客(リスト)を獲得もできるので、新規顧客獲得には有効です。
ポイントは、成約したい商品に関連するオファーをつけること。
顧客のニーズとウォンツ両方を満たし、緊急性を感じさせる文面となればなお良いでしょう。
②小冊子の内容がつまらない・分かりづらい
①でもお伝えしたように、2ステップマーケティングは効率的な場合が多いです。
しかし、小冊子の内容がつまらなく・わかりづらければ意味がありません。
つまらない・分かりづらい小冊子の特徴は、以下のとおり。
- タイトルがつまらない
- 内容が教科書のようでわかりづらい
まず手に取ってもらうためには、タイトルで「見たい」と思わせることが大切。
中身がいくら面白くても、タイトルがつまらなければ見てもらう土俵にも立てません。
つぎに、内容を書くポイントは「サルでも分かるくらい簡単に書いていること」です。
小冊子を見る顧客の気持ちに立ってみると、実は商品のことはほとんど考えていません。だからこそ、小学生でもわかるように難しい言葉を使わずに書くことが重要なのです。
③小冊子は正しいタイミングで渡さないと意味がない
②で2ステップマーケティングとして小冊子は効果的とお伝えしましたが、内容や商品によっては必ずしも効果が出にくいことがあります。
例を挙げて説明すると、「エアコンクリーニングの会社」で「エアコンクリーニングで失敗しない7つの自己防衛策」というタイトルの小冊子を配ったと仮定します。
そろそろ掃除してほしいと思っている顧客だとしたら、「エアコンクリーニング2台で1台無料」のほうが魅力的ではないですか?
だからと言って、小冊子が意味ないわけではありません。
「エアコンクリーニング2台で1台無料」で獲得した顧客に小冊子を渡すのです。
- 値段が安いだけでは後で故障しやすくなる
- エアコンクリーニングを定期的にやると寿命がのびる
このような内容が書かれていて、さらに「次回割引クーポン」「来年予約の人は3割引」などのお得情報がついていたら、顧客を囲い込むことができますよ。
つまり、小冊子をうまくつかうことで顧客流出防止ツールにもなり、何もしなければ低価格のライバルに流れてしまうということ。
無料サンプルや無料お端子ができるなら優先したほうがいいですが、それだけでは十分ではありません。
小冊子は以下のような効果もあり、極めて重要な役目を果たします。
- 商品やサービスを差別化する
- 新規顧客をリピーターにする
- 口コミを広げるため
④反応率だけで失敗と決めつけてしまう
反応率の数字だけで失敗と決めてしまうのは、会社が伸びない原因の1つです。
たとえば、ファックスを100社に送り1社しか反応がないとしたら「1%」の反応率ですよね。
もし、この反応で「がっかりする」なら気をつけてください。
1%が顧客になるということは、「ファックスを送るのに1通23円とすると2,300円で顧客をGETできる」ということ。
つまり、電車賃なしで顧客ができる上に、2回目からはずっと利益を出し続ける顧客をGETできるということなのです。
ポイントは、顧客を獲得=「顧客に対する投資」。
最初は少額しか儲けられなくても、どんどん利益を生み出す金の卵に変わっていくということです。
⑤新規顧客を冷やかしだと決めつけて集客しない
実際、購入する顧客も、最初は冷やかしで本気で買おうとは思っていません。
たとえば、購入に迷ったら「とりあえず無料ならもらっておこう」と思ったことがあるはず。
大切なのは、最初から顧客を絞り込むのではなく、集客してから後で絞り込むこと。
その顧客は、「他のお客さんを紹介してくれるかもしれない」し、「将来は購入してくれるかもしれない」大切な見込み客なのです。
つまり、あなたの会社に一度でも興味をもった顧客は、一度も接触していない顧客よりも何倍も可能性があるのです。
しかも、現在はインターネットでの集客がメインのはず。
それなら、「集めて切る」ことが最も効率的です。
いい魚(=買ってくれる顧客)を一本釣りより、網でたくさん集めて(=見込み客を集客)してからいい魚を選ぶほうがいいですよね。
まとめ
今回は、新規顧客を集める時の5つの注意点について解説しました。
大切なのは、顧客やサービス・商品に合わせて内容は変わるということ。
思考停止せず、常にいい方法を模索してみてくださいね。
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.29:購入意欲の顧客を見極めるセールストーク
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.28:お願い営業をせずに顧客から圧倒的に信頼される方法
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.27:トップセールスマンが使う営業電話のテクニック
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.24:始めにやるのはお客様の声を集めること
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.23:お寿司屋さんのチラシの実例・クラブの実例
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.22:理想の顧客を見つけるための絞り込み方
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.21:新規顧客をリピート購入率を上げる方法 他
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.20:新規顧客を獲得するときの間違い5選
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.19:何回チラシを配っても全く売れないとき、どうする?
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.17:坪効率がいい小売店、お客様の声で社員のモチベアップ
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.14:商品特性を理解して売れるようにする分析法
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.12:顧客単価を上げるための施策 他
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.11:お客様の声の効果的な見せ方 他
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.09:お客様を紹介してもらう紹介キャンペーン 他
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.08:会員からの質問から具体的な改善点を見つける 他
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.07:売りづらい商品を売る方法 他
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.06:商品は単品売り、フロントエンド商品について 他
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.05:反応の良いチラシ改善のポイント 他
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.04:チラシで反応を得るためにその2 他
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.03:チラシで反応を得るためにその1 他
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.02:売上を1.5倍に上げた一言 他
- 顧客獲得実践ニュースレターvol.01:2ステップ販売、小冊子について 他