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このブログは、約25年前にアルマック(現:アルマクリエイションズ 神田昌典代表)がビジネス会員向けに発行されていました顧客獲得実践ニュースレターを振り返ってみて、当時を懐かしんだり、今も使えるヒントや発見がないかを見直してみようという趣旨のブログになります。

実践ニュースレターvol.23

2000年5月に発行された顧客獲得実践ニュースレターvol.23号です。

この号は、本文12ページと資料22ページの構成になっています。
その中から、いくつかのノウハウをピックアップして紹介しますね。

ぜひマーケティングの参考にしてください。

内容1:飲食店の事例

飲食店というと人の感情をかき立てるようなマーケティングが多いように感じますが、実際さまざまな努力をしています。

そこで、今回は寿司屋さんの事例を紹介しますね。

①顧客の絞り込み

前回紹介したvol22の記事で、対象となる顧客を絞って呼びかける重要性を解説しました。

(まだ見ていない人は重要なので、ぜひ見てくださいね。)

この寿司屋のチラシでも同じことを行っています。

vol23寿司屋のチラシ①

右上にある「中央大のみな様へ」と呼びかけている部分が呼びかけの部分に当たります。

ターゲットを明確にすることで反応率があがります。

この店舗に来店する人の大半は中央大に住んでいて、ターゲットを絞って訴求しているのです。

より良くするなら「呼びかけ+メッセージ」、つまり「中央大の皆さん、大人のいなり寿司を無料で味見してください」になります。

②クーポン券に工夫がされている

クーポン券にも特殊な工夫をしています。

具体的には以下の2つ。

  • クーポン券が上&逆さまについている
  • チラシを10枚集めるとプレゼントを配る

通常チラシの下についているクーポン券が上に、かつ逆さまについているので注目させる効果があります。

また、チラシを連続させることも重要なポイント。

具体的には、「10枚チラシを集めたら、○○を差し上げます」というオファーを送るのです。

特に資料4のクーポン券には「ゴールまであと2枚です」という後押しつき。

この連番チラシは何回も目に触れることで自然にお店にファンになる効果もあり、いいことづくめです。

③商品の売込みではなく悩みを解決させる

唯一無二の価値を出すのも有効なマーケティングです。

普通、寿司屋ならお寿司を売り込みますが、この寿司屋は「お母さんに楽してもらう」というサービスを売っています。

また、「思い出づくりもお手伝いします」という文言も重要なポイント。

vol23寿司屋のチラシ②

寿司は他の寿司屋でも売れますが、「お母さんへの心遣い」「思い出づくりを手伝う」ような寿司屋はありませんよね。

④欠点は最大の長所

食品のチラシなら「おいしそうに見える写真が重要」なのが常識。

だからこそ回転寿司のチラシといえば「きれいなカラー写真+価格」が多いですよね。

しかし、この寿司屋のチラシは以下のようにお金をかけていません。

  • 写真なし
  • 手書きの文字

一見悪い印象を与えますが、一言を沿えるだけで逆に好印象を与えるのです。

「字がきたなくてごめんなさい。チラシにお金をかける分材料に・・・」

正直、お客さんが求めているのは「おいしいお寿司が食べたい」ことですよね。

この一言だけでこのお寿司屋さんに行きたい!と思わせるには十分です。

⑤いいところで終わらせ興味を抱かせる

「つぎは何があるんだろう」と興味を抱かせるのもチラシには有効です。

vol23寿司屋のチラシ③

このチラシでは、左下の最後に「くわしいせつめいは、このつぎに」と書くことで次も見てみたいと思わせることができます。

テレビのコマーシャルやドラマでは良く使われる手法なので、チラシでもぜひ導入してみましょう。

⑥チラシとお店に一貫性をもたせる

このお寿司屋さんのチラシが良いと思って真似をしても、恐らく他の寿司屋さんではこの手は通用しません。

というのも、チラシを見てお店に行ったら「チラシとお店の雰囲気が合わずしっくりこない」と感じてしまうからです。

今回初回したお寿司屋さんの例はぜひ参考に、あなたのお店やサービスにしかない独自性を売り出していくことが重要です。

内容2:クラブのマーケティング事例:顧客リストがあればやり直しができる

次に、北新地にあるクラブのマーケティング事例について紹介します。

そもそも大阪の北新地という場所は、東京でいう「銀座」のような高級な雰囲気がある場所です。

以前は景気の良さで流行っていたものの、バブル崩壊とともに売上が激減したタイミングでした。

ほかのクラブも閉店が続出し、今回例に挙げるクラブも閉店を考えて他の場所でお店を探していたという背景です。

そんなクラブが盛り返せたDMはこちら。

vol23記事のクラブマーケティング

実際に盛り返せたポイントを以下にまとめました。

  • お客さん第一なお店作りをすること
  • お客様に要望を聞いてそのオファーに答えること
  • 初回OPEN時に無料招待する

お客様あっての商品やサービス。他の場所で営業すると、せっかく築き上げた財産(=お客様)を捨てることになってしまいます。

また、お客様の要望に応えるようなお店にすることが重要です。

わからなければ、素直にどのようなお店なら来てもらえるか聞いてみること。

頼ることで、「このお店はオレのおかげで成り立っている」と思わせることができますよ。

また、初回OPEN時に無料招待というのもポイントの1つ。

無料は最大のオファーということをお忘れなく。

このように、商品やサービス(クラブの接客、雰囲気、人柄含め)がよければ、不況でもお客さんは戻ってくるのです。

まとめ

今回は、お寿司屋さんのチラシの実例・クラブの実例を紹介しました。

vol22の記事や過去お伝えした内容の応用の例となるので、ぜひ気になる人は過去の記事も見て下さいね。

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