review the 顧客獲得実践ニュースレターvol.02

このブログは、約25年前にアルマック(現:アルマクリエイションズ 神田昌典代表)がビジネス会員向けに発行されていました顧客獲得実践ニュースレターを振り返ってみて、当時を懐かしんだり、今も使えるヒントや発見がないかを見直してみようという趣旨のブログになります。

実践ニュースレターvol.02

1998年8月に発行された顧客獲得実践ニュースレターvol.2号です。

この号は、本文7ページと資料22ページの構成になっています。
その中から、いくつかのノウハウをピックアップしたいと思います。

内容1:770%の成長の秘密

週刊ダイヤモンドの特集記事「小予算で優良顧客が集まる画期的なノウハウ」の要約版として「明日からでも使える7つの秘策」という切り口で、まとめなおしたことについて記載されています。

その記事中に事例として、ある携帯電話販売会社取り上げていました。
今と違い、当時の販売商品はスマホでなく知る人ぞ知るあのPHSです。

さて、この会社はある「仕掛け」で770%の成長を達成できていまして、その重要なノウハウを掲載しています。

その「仕掛け」です。

当時、PHSの無料モニターを募集のチラシを配布しており、500枚のチラシを駅前で配って、20件の成約を得ていたそうです。しかも毎日、先着100名の限定にしたいたそうです。

当時は、PHSを無料で配るというのは、まだ目新しい時期でした。震災の影響もあり、PHSという通信機器はただでさえニーズがあり、そのように人を引きつける商品であることに加えて、無料モニターを行ったという、2点が重要な要素となり、成約率が極めて高くなったと評しています。

このチラシには、ダイレクトレスポンス・マーケティングの法則の法則が3つ使われています。

  • 第1に、「無料」オファー
  • 第2に、商品を売るのでなく「見込客」を募集
  • 第3に、締切り日もしくは限定数量の設定です

「x月x日まで」「『先着xxx名」というのは必ず効果があり、これにより購買意欲が高くなっているとのことです。このようにチラシの内容が、うまく購買意欲を刺激するようになっていました。

さらに、その後のフォローの仕方にも注目しています。

「モニター後、継続使用する人がほとんどだった」という話を聞いたことがあると思いますが、大抵の場合、これはウソだと。品質がいいから返ってこなかった、ということですが、実際はそんなに廿くはないということ。

食洗器などの耐久消費財の場合、3割、4割は返品されるそうで、この携帯電話販売会社も同様に、保証金を返してもらいたくて、4割近くの方がPHSを返しにきたそうです。

このPHSを返しにきた人を、どのようにして成約させていたかは以下のとおりです。

  1. まず「モニター有難うございました」といって、全額そのまま返します。
  2. その後、型事コロンボがよく使うあの言葉を言います。
    「ああ、ひとつ忘れていました…」というヤツです。「ところで、モニターをされていた方だけ限定の優待サービスがあります。最新式のPHSが5.000円でご利用できます。今、どのお店でも、20,000円前後で販売されている機種ですよ。」

このように新しい機種を勧めたところ、返品率が10%まで下がったそうです。

返品率が30%…40%では、とてもビジネスになりませんが、それを10%まで下げる「仕掛け」を作ったことが大きな成功に繋がった、そういうノウハウとのことです。

当初、駅前でモニターを募集するという、1ステップのマーケティングを行なっていましたが、その後、アンケートを取った上で、無料モニターを案内するという2ステップのマーケティングに変更しました。

その時に、見込客に送った無料モニターの案内ハガキもまた肝で、「〇〇様、おめでとうございます。
PHSの無料モニターーに当選しました!」というおめでとう商法というものです。

〇〇様のところには、個人名が入りますが、これがあるのとないのとでは成約率がかなり異なったとのことでした。

神田さんは、このノウハウで、あるお願いを会員全員にしていました。

それは、「PHSだから、うまくいった。自分の業界に当てはまらない」と考えないで欲しい、ということです。この「仕掛け」はどの業界でも、応用がききます。

時代は変わっても、顧客の購買心理は変わりませんから、今も工夫すればいろいろと利用できそうですね。

内容2:売上を1.5倍に上げた一言

浄水器フィルターのキャンペーンを、既存客向けのダイレクトメールで案内したところ、表現の工夫をしただけで、150%売上が伸びたそうです。

それは、「光水フィルター、お一人様2本まで」というコピーを「浄水フィルター、お一人様3本ま
で」というコピーに変えるというこの少しの違いで、多くの方がフィルターを3本買っていかれたそうです。

この場合の注意点として、限定数量を、いかに本当らしくしなければいけないということでした。

この時代でも、単なる限定ではあまり効果はないようでしたから、限定の理由をキチンと説明する必要があるということです。

例えば、

  • 浄水フィルターであれば、原材料の〇〇が貴重なため生産が限られる
  • 化粧品であれば、原材料が天然のものだから、製造に〇ヶ月かかる

など、正当な理由を書くことは必須ですが、このように少しの工夫で真実みを出すことができるというノウハウです。

内容3:ファックスDMで失敗しないための3大原則

ファックスDMは、今もまだ存在していて、1万件の企業に送信しても1万円程度で送信できるサービスも存在しています。

特に法人向けに送るものが昔から主となっていて、それは今も変わりません。

当時も、ファックスDMで、失敗しないための3大原則があって、そのノウハウを提示しています。

  1. チラシでなく、手紙にすること。手紙には、具体的なメリットと同時に、ストーリーを入れ
    ること。
  2. 商品を売るのでなく、アンケートを依頼する、もしくは、無料で何かを差し上げるというスタンスにすること。特に、相談を持ちかけるという形にすると、反応はいい。
  3. 確実に反応を得たいのであれば、ファックスを送る前に、担当者を割り出し、そして許諾を得るために、テレマーケティングを行なうこと。これにより反応は、何倍にもなる。

ちなみに、ファックスDMのいいところは、返事が早いということです。ぼほぼ当日に全体反応数の半分が返ってきます。大体ピークは8日で終了します。後は、「ポツポツ入ることがあるかな」という程度です。

反応が新聞広告並に早い。しかも24時間対応できる。このような多大なメリットがあるので、向き不向きの業種はあると思いますが、導入を検討してみてもいいと思います。

まとめ

ただただ、なつかしいですね。
手段は時代とともに変化しているのかもしれませんが、本質は変わらない気がしました。

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