review the 顧客獲得実践ニュースレターvol.05

このブログは、約25年前にアルマック(現:アルマクリエイションズ 神田昌典代表)がビジネス会員向けに発行されていました顧客獲得実践ニュースレターを振り返ってみて、当時を懐かしんだり、今も使えるヒントや発見がないかを見直してみようという趣旨のブログになります。

実践ニュースレターvol.05

1998年6月に発行された顧客獲得実践ニュースレターvol.5号です。

この号は、本文8ページと資料4ページの構成になっています。
その中から、いくつかのノウハウをピックアップしたいと思います。

内容1:減少する広告の成果、狙うべきキーワードは?

広告に対する反応が減少していますが、反応が悪い商品ばかりではありません。

特に反応が良い商品のキーワードは以下の2つです。

  1. ニッチ
  2. 即効性

小規模会社が大手会社に参入しても、大手は資金力をかけて良い人材を使っているのでなかなかうまくいきません。

それぞれ詳しくお伝えしますね。

狙うべきキーワード①ニッチ

ニッチとは要するに、すき間産業を狙うということです。

1社がほぼ独占している市場に目をつけ、中国から同品質のものを半額で売った結果、初回DMで2割の高い成約率になったそうです。

ここから学べるのは「すき間がなければすき間をつくる」ことです。

たとえば、以下を見てください。

  • 「女性を対象としたエステ」→妊娠中のエステ、産後のエステ、はじめてのエステ、子どものためのエステ
  • 「中小企業経営者のための保険」→レストランチェーン店経営者のための○○保険、歯科医のための税務サービス、内科医のための税務サービス

このように対象を絞って特化していくことで、専門性が出てきます。

まずはある専門分野の専門家として自社の商品・サービスを位置づけることができます。

さらにニッチにすることのメリットは、広告費が安くなること

競争が少ないニッチの専門家になれば、お客様からも認知されて人気が加速するでしょう。

狙うべきキーワード②即効性

即効性とは、利益度外視でも反応が良い商品を出すことです。

たとえば、広告を出して化粧品のサンプルを配るとします。

多くは商品購入に至らず8~30%の購入率の中、50%以上の成約率がある商品が即効性がある商品ということです。

この商品はフロントエンド(集客)として最適ですよね。

結果として儲からなくても集客メカニズムとして、お客様がコストかからず獲得できるので広告としては成功です。

本当に売りたい商品は、お客様となってから売ればいいのです。

無料の小冊子や、商品を売る前に会社の名前を売ることなどもフロントエンドの一部に当てはまります。

大切なのは、販売する努力をするより販売するプロセスを考えなおすことです。

売れないと悩んでいるなら、まずはフロントエンド商品は合っているか集客メカニズムが機能しているか検討してみましょう。

内容2:反応の良いチラシ改善のポイント

あるリフォームのチラシをもとに、反応率を上げるチラシのポイントをお伝えします。

異なる業界の場合もぜひ参考にしてみてくださいね。

①実例やお客様の声を目立たせる

チラシでもっとも目立つ「左上の角」に、集客の目玉をもってきましょう。

今回ご紹介しているリフォーム会社は、商品よりも会社を売りたいので○○邸の実例を載せています。

さらに改善するなら、リフォーム箇所がひと目でわかるような写真もしくは写真の下に説明があるとよりわかりやすくなりますよ。

②お客様のメリットを強調する

お客様のメリットはわかりやすく明文化することで、インパクトを与えます。

通常のリフォームチラシだと「見積もり無料」の記載だけですが、あえて「下見、デザイン、見積もり、図面作成」と記載しています。

他のリフォーム会社も当然やっていることを、お客様は知らない。

そして無料は強調すべきメリットなので、「無料!無料!」と2回書くことでよりインパクトが増します。

強調したいことは、多ければ多いほど目につきますよ。

③信頼できる情報は利用すること・読み手を引きつける書き方

小さい文字で読みづらいですが、上のほうに記載しているキャッチコピー。

最近NHKでも取り上げられたように、住宅リフォームのトラブルが大変増えているようです」

この文章は以下のような2つの大きな意味を持っています。

  • 二次信用の利用
  • 読み手を引きつける書き方

それぞれ詳しくお伝えします。

一つめの二次信用の利用とは、間接的に信頼性が増すということ。

たとえば、このチラシの中ではNHKという言葉だけで、お客様に安心感や読む価値があると思わせています。

誰でも知っているNHKが言っているなら、このチラシも正しいことを言っているという印象を与えられるのです。

二つめは読み手を引きつける書き方である、問題点や悩みの明確化です。

今回のチラシでは、「住宅リフォームのトラブルが大変増えているようです」という問題点を明確にしています。

解決策として広告のサービスを提供し問題点の深堀をすることで、さらにお客様を引き込んでいくという流れです。

④すぐお客様になる人以外もターゲットにすること

お客様の中には、「今すぐ買うお客様」ばかりではありません。

チラシの「頼む前にちょっとお電話!」は、「そのうち買うかもしれないお客様」をうまく取り込んでいます。

また、まずは電話のみというのが敷居を低くするので、反応してもらいやすいポイントです。

この「そのうち客」をうまく取り入れることができるかで大きく差が開くでしょう。

⑤正確な情報を載せることで信頼性をつかむ

具体的に正確な数字を伝えることも、信頼性をつかむポイントです。

たとえば、「施工実績5323棟!そのうちトラブルを起こしたのは32棟のみ。しかもトラブル解消率100%!」のように改善しましょう。

具体的に伝えることで、お客様へのメリットをより訴求できますよ。

⑥反応への障害を取り除く

お客様の反応への障害を取り除くのは、Q&Aです。

「建替えすると家が小さくなっちゃうの?」といった、読者が疑問に思うことを回答しています。

その不安をひとつずつ潰すことで、反応率が良くなるでしょう。

⑦チラシの目的である連絡先は大きく、目立つように載せる

チラシの目的が「電話をさせること」なら、目立つように記載しましょう。

ポイントは、以下の3つ。

  • 電話番号を大きく書く
  • 目立つようにチラシの中央に置く
  • 電話受付時間を細かく書く

このように、反応を取るためには一目でわかるように工夫することが大切です。

⑧チラシ上で会社訪問の疑似体験をさせる

チラシ上ですでに会った気になるように疑似体験させるのも重要です。

たとえば、「スタッフ紹介 建築一筋17年!」「我が社の看板娘達!」という紹介文とともに写真で全員歯を見せて笑顔を見せていること

会ったことはないのに、会社に行ったことがある気持ちになります。

このことで、スムーズに商談が進むので見逃せないポイントですね。

⑨使い手のメリットを伝える

商品説明ではなく、その商品を買った結果のメリットを伝えましょう。

たとえば、「快適キッチンはおいしい食卓を!」「疲れはお風呂でとりましょう!」の部分です。

商品説明をすると売り込みですが、商品を使うことによるメリットは読者をわくわくさせます。

⑩親近感がもてる会話口調で表現

チラシの雰囲気が売り込みのみでは説得力がありません。

「こんな建築屋さん有ったんですか?有ったんです!ぞくぞく反響ありがとうございます。」このフレーズはどの業界も共通して使えます。

売り込み一辺倒にせず、お客様の生活よりに会話口調で伝えられると説得力が増しますよ。

⑪無料オファーの提供

リフォーム情報紙やカタログなど、無料プレゼントできるものを入口にしてみるのも良いでしょう。

このチラシではリフォーム情報紙をプレゼントしています。

初めはクオリティが低くても構いません、少しずつ改善していけばいいのです。

大切なのは、無料オファーによってお客様の反応が良くなることです。

反応してくれたお客様に対して電話や訪問でフォローしていくことで、成約につながっていきます。

⑫話題性になるものをプレゼント

話題性になるものをプレゼントすることで、訪問したときの話題作りになります。

チラシでは「秋です!美味しい秋刀魚をご主人に!お問い合わせ、下見の方に刺し身包丁!進呈!」の部分です。

仮に訪問時に刺し身包丁を持って行けば、それだけで秋刀魚の話をお客様と話せますよね。

何も話題がないリフォーム屋より優位に立てること間違いありません。

まとめ

今回は、広告で狙うべきキーワードのコツと反応の良いチラシ改善のポイントをお伝えしました。

いつの世も捉えるべき本質は変わらないので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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