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このブログは、約25年前にアルマック(現:アルマクリエイションズ 神田昌典代表)がビジネス会員向けに発行されていました顧客獲得実践ニュースレターを振り返ってみて、当時を懐かしんだり、今も使えるヒントや発見がないかを見直してみようという趣旨のブログになります。

実践ニュースレターvol.24

2000年6月に発行された顧客獲得実践ニュースレターvol.24号です。

この号は、本文12ページと資料62ページの構成になっています。
その中から、いくつかのノウハウをピックアップして紹介しますね。

ぜひマーケティングの参考にしてください。

内容1:始めにやるのはお客様の声を集めること

マーケティングの知識はついたものの、何から手をつけていいかわからない。という人は、ぜひ「お客様の声を集めること」から始めてみてください。

お客様の声を集めることで、簡単にかつ100%確実に効果がでます。

具体的なメリットは以下のとおり。

①DMの中に入れることで成約率アップ
②事務所に貼ると取引先・お客様の信頼感がアップ
③喜びの声が目に見えると、社員のモチベーションアップに
④ニュースレターを発行しやすくなる
⑤100人分のお客様の声が集まれば、それだけで立派な小冊子ができる

つまり、どのフェーズにおいてもお客様の声が重要なポイントなのです。

では、「たくさんの量・かつ熱量の高いお客様の声」のどのように集めたらいいか。

まず、以下の順番でお客様の声をかいてもらいましょう。

①家族や親戚
②お得意様
③他のお客様

最初に家族や親戚に、次にお得意様に書いてもらう。

そうすると、これだけで5~6つのお客様の声が集まりますよね。

見本となるお客様の声があることで、他のお客様もハードルが下がり書いてもらいやすくなります。

もし法人の声も集めたいなら、一工夫が必要です。

多忙なことが多いので、電話でインタビューして掲載許可をもらうだけなら比較的もらいやすいでしょう。

ウソみたいな話ですが、これだけでお客様・社員・取引先も変わるので、まずはお客様の声を集めることから始めてみてください。

お客様の声の具体的な効果については、vol17の記事で深掘り解説しているので参考にしてくださいね。

内容2:ニュースレターの正しい活用方法

ニュースレターは、出さないと顧客から忘れられて流出させてしまうことにつながります。

先に結論からいうと、ニュースレターの目的は「見込み客を育てること」です。

なので、内容も商売のことを書かず、美味しいお店のこと、自宅で飼っているネコのことでも好きなことを書けばいいのです。

正直、これでは反応はありません。

しかし、先にお伝えした通り、ニュースレターの目的は売上に直接つなげることではなく顧客の流出を防ぐことです。

つまり、ニュースレター=植物を育てるようなイメージと考えるとわかりやすいですよ。

見込み客(種)に芽を出させて既存客にする⇒花を開かせる(上得意客にする)

植物に水をあげても急に花が開かないように、辛抱して6ヶ月水をあげつづける(ニュースレターを送り続ける)ことで、花が咲くときは一世に花開く(お客様になる)ということです。

この成功例として、ハウジングセンターが挙げられます。

実はハウジングセンターが、同時に2つの施策を行った結果を見てください。

  • 40万部のチラシを配る⇒電話をかけてきたのは数人
  • 240通のDM⇒3棟の住宅を即日完売

普通なら、母数が多い40万部のチラシのほうが効果がありそうなのに、下の240通のDMとの差が開いています。

この背景には、240通のDMのお客様には、半年~9か月前からニュースレターを送っていた(=見込み客から育てていた)ことが関係しています。

もちろん、ニュースレターだけでなく定期的に勉強会を開き、顧客との接触を続けていたからこそ、このような成果が出たのです。

つまり、ニュースレターは「集客コストを下げられる」という大きな役割を持っているのです。

ほかにも、ニュースレターはいくつもの効果があるので、8個の効果を解説しますね。

①お客様の信頼が得られる

ニュースレターは直接的に売上にはなりませんが、売上アップに作用するケースは多くあります。

たとえば、以下はある福祉機器メーカーのニュースレターの一部です。

ニュースレター効果①

価格どころか商品にすら触れていないのに、なぜ売り込みをしていないのに受注できたかというと、信頼が得られたからです。

このニュースレターからは、さまざまな分野で執筆している人ということがわかり、「ここに頼めば間違いない」と思わせることができたのです。

これは売り込みをしないニュースレターだからこそ得られる、信頼があっての成果です。

②自分のノウハウができる

ニュースレターを書くことは、あなた自身の知識を整理し体系化することと同じ。

つまり、人に教えられる形になってはじめてノウハウと言えるのです。

ノウハウが貯まれば専門家になり、専門家になれば価格アップができ、他社との差別化ができるのです。

③ニュースレターをまとめると小冊子になる

小冊子が重要なことはわかっていても、手が付けられないことも多いはず。

しかし、ニュースレターを1年続ければそれだけでボリュームになりますよね。

それを製本したら自然と小冊子として使えるということです。

④お客さんから優先的に声がかかる

ニュースレターをある住宅メーカーの営業が個人で出していた成功例を紹介します。

ニュースレター効果④

会社ではなく個人で出しているというところも素晴らしいですが、このニュースレターを送り始めた途端、指名予約が入るようになったのです。

内容を一部抜粋すると、「収納のコツの紹介」「わからないことを解決するコーナー」など、売り込みは一切せず、お客様のためになることが書かれています。

誰しも、どうせ購入するなら一番信頼できる人から買いたいという心理が働きますよね。

一度信頼が得られれば、価格は二の次ということを覚えておきましょう。

⑤紹介がもらいやすくなる

ニュースレターは紹介を促進する効果もあります。

具体的には、ニュースレターの最後の欄に「このニュースレターをお友だちに差し上げたい場合、必要部数をお送りするのでご連絡ください。」と書いてみる。

もしくは紹介キャンペーンでニュースレターを2部いれて「お友だちに渡してください」というのもおすすめです。

⑥商品について、お客さんを教育できる

お客さんを教育できることもニュースレターの効果の1つ。

ニュースレターを使って少しずつ伝えることで、スムーズに商品知識を刷り込むことができます。

人間誰しも知識がつけば欲しくなり、そして誰かに話したくなる。

そうすると、お客さん自身が営業マン化すると一石三鳥の効果が得られるというわけです。

⑦自分の居場所を感じさせられる

現代では、家族や会社の同僚間でもコミュニティ意識が希薄になっています。

そのため、お客様もコミュニティに属したい、仲間がほしいと思っているので、この欲求を満たす(コミュニティ提供)できれば、お客様の流出も防げます。

具体的には、「新規のお客様紹介コーナー」や「バースデーコーナー」を作ってみて下さい。

ニュースレターという紙面上でコミュニケーションをとることで、コミュニティの結束が強まり、結果としてお客様確保につながるのです。

⑧ニュースレターでキャンペーンも訴求できる

毎月ニュースレターを出すにも費用がかかるので、せっかく送るならキャンペーンも訴求しましょう。

ただ、お伝えしている通り、ニュースレターの中で売り込みはしないほうが良いです。

そのため、キャンペーンを訴求するなら「ニュースレターとは別刷りでつくったチラシを同封する」方法が効果的です。

実際、検証した結果、ニュースレターに売り込み情報が入っているより、チラシ別刷りのほうが反応がアップするので試してみてくださいね。

まとめ

今回は、まず何かマーケティングしようと思ったときの始め方について解説しました。

ニュースレターを始めるとき、「うまい文章」や「見た目」を気にする人もいますが、まずは始めてみることが重要です。

正直、うまい文章も文章量も、きれいな見た目を気にしてニュースレターを送らないほうがもったいないですよ。

また、売上をあげるなら頻度も重要。時間がない・人手がないなら、外注という方法もあります。

初めは苦労するかもしれませんが、ニュースレターにはそれだけの効果があるので実践してみて下さいね。

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