このブログは、約25年前にアルマック(現:アルマクリエイションズ 神田昌典代表)がビジネス会員向けに発行されていました顧客獲得実践ニュースレターを振り返ってみて、当時を懐かしんだり、今も使えるヒントや発見がないかを見直してみようという趣旨のブログになります。
実践ニュースレターvol.28
2000年10月に発行された顧客獲得実践ニュースレターvol.28号です。
この号は、本文12ページと資料27ページの構成になっています。
その中から、いくつかのノウハウをピックアップしたいと思います。
内容1:顧客の購買決定は信頼できるかどうかで決定する
今回は、トップセールスマンがどのような営業をしているか解説します。
営業から考えてみると、顧客が買うポイントは「品質」「価格」が重要だと思いがち。
しかし、アメリカで「どんな基準で購買決定するか」調査したところ、面白い結果が得られました。
- 信頼できる営業マン
- 品質
- 価格
この調査結果からわかるのは、顧客にとって最も重要なのは「営業マンが信頼できるか」ということ。
つまり購入するなら「一対一の関わりの中で信頼できる人から買いたい」と思っているのです。
すると、課題はどうやって顧客の信頼を獲得するかということになる。
ここで多くの営業マンは「顧客に気に入られる=信頼されること」と勘違いしてしまうのです。
顧客に気に入られるためには、
- 顧客の要求にすべて合わせようとする
- 好印象を与えるために、身を乗り出して話す
- 見積もり・提案だけでもさせてほしいとお願いする
このような、いわゆる「お願い営業」をしてしまう営業マンも多いはず。
しかし、お願い営業は時間がかかるうえに成約率が低いのです。
お願い営業は「いいなりになればなるほど、無茶な要求をされる」など、信頼を得る方法としては適していないのです。
顧客の言いなりになる「お願い営業」は信頼されない
といっても、営業といえば「お客様=神様」というイメージが強く、未だにお願い営業スタイルもよく見かけますよね。
そこで、実際にあるPR会社の対応について顧客側の意見を聞いてみたのです。
PR会社の対応は以下のとおり。
・顧客の都合に全部合わせる
・ささいなことでも訪問する
つまり、「すべて顧客の都合に合わせて訪問すること」という営業スタイルをとっていたのです。
しかし、顧客の意見を聞いてみると「流行っているようにみえない」のだそう。
顧客の言いなりになることで、下請け業者としての位置づけを営業自身がしてしまっているのです。
信頼される営業マンは「顧客のメリットにならないなら売らない」
トップセールスマンは、顧客の信頼を得られないからこそ「お願い営業」はしない。
では「顧客がこの営業マンなら信頼できる」と思うときはどんなときかというと、「営業から断られたとき」なのである。
具体的な特徴を以下に挙げてみる。
- 営業の損になっても顧客のためにならないなら誠実に答える営業マン
- 買う側のメリットにならないなら売ることを断る営業マン
このように、顧客のためにならないなら断るというスタンスが信頼を獲得することに繋がるのです。
断る内容として、以下の3点を見極めましょう。
- お客が自分の商品を必要であり、買いたいと思っていること
- お客が、この商品を買う予算があること
- この取引をすることで、売り手および買い手の双方にメリットが生じることを確認すること
この3点を見極め、取引する価値がないと判断したら、丁寧にお断りをするのがトップセールスマンの営業方法なのです。
自分の商品を必要としない顧客・買うための予算がない顧客は、営業マンにも顧客にも時間の無駄しかありません。
そのため、このような顧客に当たったら、商談途中でもノートを閉じて、カバンに入れて席を立つのが正解なのです。
ウソのような話ですが、ノートを閉じて帰ろうとすると、顧客側から「ちょっと待ってください」と声がかかるケースが増えます。
一度でもこの営業スタイルが成功したら、もとの営業スタイルには戻れませんよ。
顧客が少ないからこそお願い営業はしないほうがベスト
見込み客が大勢いればできるけど、ひとりの顧客も惜しいからお願い営業はできないという考えだといつまでも成約率は上がりません。
ひとりの顧客も逃がさないように説得しようとするほど、その焦りが顧客に伝わってしまう。
結果として買いたいと思う気持ちが無くなり、顧客は逃げてしまうのです。
「たった一人しか見込み客がいない」という状況であっても、顧客のためにならないなら断ること。
これが成約率を上げる方法なのです。
このように、売れない営業マンとトップセールスマンの違いが生まれるのです。
トップセールスマンになりたいなら、顧客のためにならないなら「営業マンが売ることを断る」ことを頭に入れて営業しましょう。
他の人と同じ営業法では、いつまでも劇的に成果を上げることには繋がりません。
まとめ
今回は、トップセールスマンの営業スタイルについて解説しました。
多くの営業マンがやりがちな「お願い営業」は、顧客にとっても営業マンにとっても良い結果を生みません。
まずは「顧客が本当に商品を求めているか」を判断し、求めていないなら断るという営業法を取り入れてみて下さい。
一度成功すれば、やみつきになること間違いなしですよ。
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