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このブログは、約25年前にアルマック(現:アルマクリエイションズ 神田昌典代表)がビジネス会員向けに発行されていました顧客獲得実践ニュースレターを振り返ってみて、当時を懐かしんだり、今も使えるヒントや発見がないかを見直してみようという趣旨のブログになります。

実践ニュースレターvol.22

2000年4月に発行された顧客獲得実践ニュースレターvol.22号です。

この号は、本文12ページと資料19ページの構成になっています。
その中から、いくつかのノウハウをピックアップして紹介しますね。

ぜひマーケティングの参考にしてください。

内容1:理想の顧客を見つけるには顧客の絞り込みが重要

チラシや広告で実に10社中9社がある致命的なミスを行っていることを知っていますか?

それは、チラシや広告で「あなたは誰に、何を伝えようとしているか?」が明確になっていないということ。

チラシや広告によくあるミスの内容を要約すると、「うちの商品はこんなに凄い。この商品を買わないと損する。だから今すぐ電話がほしい」こんな内容です。

このチラシは、商品が素晴らしいからチラシを配れば誰かが買ってくれるという考えをもとに作られていますが、これでは買ってもらえません。

致命的なミスとは、顧客の絞り込みができておらず不特定多数に売り込んでいることなのです。

顧客がチラシを見るときに何を考えているかというと、

「(自分にとって)何か良いことないかな?」をたったの5秒で判断しています。

大切なのは、「自分にとって」役に立つチラシかどうかということ。

たとえば、歩行者天国で「○○は素晴らしい商品です!」と宣伝していたところで足を止める人はほとんどいないでしょう。

しかし、「3歳以下のお子さんをお連れの方に限定チャンス!」とノボリを立てていたら、3歳以下の子供連れなら興味がわきますよね。

このように、どのような顧客を絞り込みをすればいいかを分析して理想となる顧客にアプローチすることが重要なのです。

①どんな顧客にアプローチするか決める方法

絞り込みをしたら良いと言っても、まずはどのような顧客を対象とするかを決める必要があります。

具体的には、以下の簡単な質問に答えるだけでその答えがわかります。

「ほんの20秒話しただけで、売ってくれと頼みこむ顧客は誰か?」

この質問でわかるのは、以下のような顧客です。

  • すぐに買わなければいけない「差し迫った必要性がある」
  • すぐに買いたくなる「抑えきれない欲求がある」

大切なのは、「商品を必要している+欲しがっている+買う予算がある」顧客をターゲットにすることです。

このような「商品を買ってほしいと説得する必要がない顧客」を狙えるかどうかが集客できるかの分かれ道となります。

②顧客を絞り込むときの具体的な活用例

では、①で解説した「20秒で話しただけで買ってくれる理想的な顧客」を考える際の具体例を紹介します。

あなたも、ぜひ自分の商品やサービスに当てはめて考えてみてください。

あなたが「生命保険のドル建て商品」を売ると仮定します。

そのときに考えてほしいのが「簡単・顧客ターゲット明確法」です。

簡単・顧客ターゲット明確法とは

何かを売る時に商品ではなく、理想の顧客から逆算して考える神田氏が編み出したマーケティング法。

保険に詳しくなくても、この考え方を当てはめると売れる仕組みが見えてきます。

まずは理想の顧客を考えてみましょう。

例えば、「ドル建て保険について20秒話すだけで売ってほしいと頼み込み顧客は誰か?」

この保険の特徴は、以下のとおり。

  • 保険金をドル($)で受け取れる
  • 円建て保険よりも利回りがいい

つまり、どんな人が保険金をドルで受け取りたいかを考えます。

たとえば、奥さんがアメリカ人で夫が日本人の場合。

  • 夫が保険に加入し、亡くなった
  • 奥さんは夫の死後、本国に帰ろうと決めている

このようなケースなら、このドル建ての保険は欲しいと思うでしょう。

とすると、この保険を売るとき「自分が死んだとき、妻が海外で暮らすことが決まっている人」に売ればいいということです。

しかし、そのような細かいリストは存在しません。

なので、より深堀りして考える必要があります。

次のステップで考えたいのは、

  • 理想の顧客の身近にいる人は誰か
  • 理想の顧客に出会うには、どのような状況が考えられるか

ということです。

そうすると、対象が広くなり購入しやすい見込み客が見えてきます。

具体的には、「海外生活をすると決定しているかはわからないが、海外生活をする可能性が高いかどうか」という顧客、つまり妻が外国人という家族構成に絞ることができますね。

このように、国際結婚した人を調べるなら以下のような内容が考えられます。

  • 国際結婚を斡旋している会社
  • 国際結婚について情報提供している役所の窓口
  • 外国人妻の会
  • 図書館の全国組織女性団体名簿

たとえば、国際結婚を斡旋している会社にはオファーとして保険サービスが考えられますし、公共団体の役所の窓口には公的な印象で作ったドル建て保険のパンフレットを置く、ということも考えられます。

このように、少し調べるだけで理想的な顧客を見つけることができるのです。

商品から売れる顧客を考えると、どうやって売るかということに注力してしまう。

商品ではなく「理想の顧客」「理想の状況」をイメージすることで、販売にとってもキーポイントが見えてきますよ。

まとめ

今回は、商品を売るときのターゲットの絞り方について解説しました。

あなたにとって、「20秒話しただけで売ってくれと頼み込む顧客」について考えてみて下さいね。

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