ニュースレターはお店のファンを増やす有効な手段ですが、お店側からニュースレターを発信しようとしても、1回以上、ご来店いただいたお客様に発信するにとどまり、新規のお客様になかなか見ていただくことはできません。
しかし、ニュースレターの内容によっては、受け取ったお客様自身がニュースレターを広めてくれることもあります。
1、口コミで広がるニュースレター
すでにお店のファンである場合はもちろんのこと、ニュースレターを受け取った方が、「この情報は役に立つ」とおもった内容であった場合、その内容は噂として口コミで広がっていきます。
例えば、「美顔のためにできる日常のケア」という内容がニュースレターにかかれていたとします。
女性同士のコミュニティにおいて、美顔の話題が出てきたときに、「あ、そういえば、○○にこういうことが書かれていたよ」と、実際にニュースレターを読んだ方が話題に出すことで、ニュースレターの内容が広がっていくことになります。
近年、口コミは非常に有効なビジネス手法となっており、心理学的にも以下の3つの効果から人間は口コミに惹かれてしまうと証明されています。
- ウィンザー効果
当事者からの情報より、第三者から与えられた情報のほうが、信頼性が高いという心理 - バンドワゴン効果
みなが同じ選択をしているという現象そのものが、さらに他のものをその選択に誘導しているという効果 - ハロー効果
ある特徴によって評価が歪められるという効果
つまり、お店のニュースレターが口コミで広がるということは、お店がお客様にニュースレターを送付するよりも、信用度が高い情報であると思ってもらうことができるのです。
しかし、口コミの効果が高くても、ニュースレターの1記事だけが口コミで広がっても、お店に対する集客効果はありません。
あくまでニュースレターの目的は、その内容を読んでお店のファンになっていただき、集客効果を高めることですので、口コミを活用する場合でも、集客効果を高める手段が必要となります。
2、お店ではなく、友人から手渡されるニュースレター
では、どのようにしてお店の集客効果を高めるかというと、口コミで広める際に、実際のニュースレターを読んでいただくという方法が効果的です。
実際に、お店から直接手渡されるニュースレターだと、読まずに捨ててしまう人も一定数いるかと思いますが、友人から進められたニュースレターであれば、殆どの方が、一読はするのではないでしょうか。
まずは一読してもらうということが重要で、次に、ざっと読んだ記事に興味のある記事が書かれていると、真剣に読み、その後来店につながってくることが期待できます。
では、どのようにすれば、既存のお客様から新規のお客様に実際のニュースレターを読むよう仕向けることができるでしょうか。
例えば、ニュースレターを送付する際に、2部、3部送付し、「ご友人にもお渡しください」と記載してみてはどうでしょうか。
受け取った人からすると、販促の一環として使われているような感じがしてあまりいい気分にはならないかもしれません。
そこで、おすすめの方法が、「今回の記事は、みなさまにぜひ知っていただきたい内容です。ぜひ、ご友人にもご紹介ください!」と記載し、複数部数を送付する方法です。
もちろん、この方法は毎回使用することはできません。
数ヶ月に1回、ここぞ!という記事のときに活用することで、既存のお客様が「この記事、ぜひみんなに紹介したい」と思わせることが重要です。
3、別のお店から渡されるニュースレター
では、友人以外の人から渡されるニュースレターの効果はどうでしょうか。
例えば、よく行くお店に、別の店のニュースレターがおいてある場合を想像してみてください。
実際にはそれほど関係がないお店であっても、あたかもよく行くお店が紹介しているような感覚になり、少しでも興味があると手にとって見てしまうということはないでしょうか。
これも、ニュースレターを広く配布するには有効な手段で、そのお店のファンを自分のお店のファンにもしてしまうという効果が期待できます。
もちろん、友人が経営しているお店などの場合であれば無償でおいてもらえることもあるでしょうが、基本的には有償でおいてもらったり、代わりに先方のニュースレター等を自分のお店に置くといったように、対価が必要になる場合があります。
4、まとめ
DMに比べて、直接、商品の売り込みを行わないニュースレターは、お店のファンを作るために有効な手段ですが、それでもお店から渡されたものについて、少なからず警戒心を抱く方がいることも否めません。
しかし、友人や別の店舗といった第三者から手渡されると、全く同じ内容であっても、その第三者がおすすめしているという心理が働き、友好的に見ていただくことができます。
そうすることで、これまでお店に来ていただくことができていなかった新規のお客様にお店のことを知っていただき、かつ、ご来店いただく時点では少しお店のことをよく思っていただいているという一石二鳥の効果を得ることができるのです。